補題の比較
4次剰余の場合
4次剰余の場合の補題:
ガウス整数環を考える。
とは、 どちらもガウス整数における素数で、準素奇数となるものとして、 を4次剰余記号とする(「準素」と「4次剰余記号」の説明は略す)。
ガウス数体の数をで割った余りで分類すると、として、個に分類される。余りの形を見て次の4つのグループに分ける(一応注意: は必ず4で割り切れる)。
を自然数として となる。
これは、ガウス整数環を考える。
とは、 どちらもガウス整数における素数で、準素奇数となるものとして、
ガウス数体の数をで割った余りで分類すると、として、個に分類される。余りの形を見て次の4つのグループに分ける(一応注意: は必ず4で割り切れる)。
を自然数として
- (A)
- (B)
- (C)
- (D)
を準素奇素数として、のうち、(B)(C)(D)に属するものの個数をそれぞれとすると、
平方剰余の相互法則の証明と、4次剰余の相互法則の証明
平方剰余の相互法則の証明(補題と三角関数を使った証明)
なぜなら:
に対して、 はすべて正になる。
一方、 が、正になるか負になるかは、がより小さいか大きかによって決まる。がより大きい場合 は正になるが、これはのどれかと等しい値になる。
このことから の項を並べ替えると、符号の違いを除けば と等しくなる。符号が違う項の数は、のうちでより大きなものの個数なので、 となる。
に対して、
一方、
このことから
同様に、と置くと
4次剰余の相互法則の証明(補題とレムニスケート関数を使った証明)
レムニスケートサインは二重周期を持つ。ただし
に対してとなる。
このことと補題より
とを入れ替えて
と置くと、レムニスケート関数の性質より
同様に
これらを使うと
- これらふたつの積の各項は正負が逆になっているだけ。
- との組み合わせは個ある。
このことから、4次剰余の相互法則