数学

素数定理の証明について

素数定理の証明については、ザギエ(Zagier)による4ページの解説論文「Newman's Short Proof of the Prime Number Theorem」に示されている証明があるけど、説明が簡潔すぎることもあって証明を読み進んでいくのがかなり大変という印象がある。むしろ、アダマ…

ルジャンドル変換についてのメモ

単調増加関数の双対性 ルジャンドル変換は凸関数に関する概念だけど、そこに至る準備として単調増加関数(つまり x≦x'ならf(x)≦f(x')となる関数)を考える。単調増加関数の入力側をxで表し出力側をXで表すことにする。つまり、x ↦ X のように値が定まっている…

スピンと群の表現

目次: スピンの特殊さ 物理系の回転 スピンに関する実験 座標軸を回転させた場合 群の表現から見たスピン 群の表現 SO(3)の表現の例 スピンの場合 SO(3)の表現とSO(3)の表現 既約表現への分解の例 SO(3)の既約表現とSO(3)の既約表現 リー群とリー代数 リー群…

圏論における普遍性と普遍射

数学における普遍性の概念は、どういうものなのか一言で説明しにくいものだけど、圏論では普遍射を使って定義するのが普通。 と思ったら、『ベーシック圏論』は副題(訳書での追加?)が「普遍性からの速習コース」だけど、本文中に普遍射という言葉がそもそも…

リー群の入門的なこと

リー群というのは、おおざっぱには「微分ができる群」だと説明できるけれど、正則行列や指数行列を使って説明するものもあれば、多様体を使って説明するもあったりで、なかなか分かりにくい。 目次: リー群とは リー群の扱い方 微分でリー群の特徴を取り出す…

群のコホモロジーについての補足

以前書いたメモ:ヒルベルトの定理90への補足(あるいは関連する話)。 ヒルベルトの定理90は、1897年の『報文』(Zahlbericht)に出てくる定理。群のコホモロジーのH1(Gal(L/K), L×) についての主張の特別な場合(巡回拡大の場合)とみなせる。 河田敬義『ホモロジ…

チコノフの定理の証明の概略

「コンパクトと点列コンパクト 」で触れたチコノフの定理の証明について。

コンパクトと点列コンパクト

前に書いた「収束から始める位相入門」では、収束性をもとにして、位相概念「開集合」「閉集合」「開核」「閉包」「近傍」を説明した。 この流れでいくと「コンパクト」についても、点列コンパクトつまり Xは点列コンパクト ≡ Xの点列は、収束する部分列を必…

楕円積分、楕円関数、楕円曲線の関係についてのメモ

名前の由来 楕円積分、楕円関数、楕円曲線の関係 楕円積分とリーマン面 リーマン面と楕円曲線 楕円積分と楕円関数 楕円モジュラー関数J(τ)

ホモロジーとコホモロジー

ホモロジーもコホモロジーも図形の繋がり方を捉えるという点で似ている。それだけでなく、どちらの見方を取っても同じような量が得られる。 ホモロジー コホモロジー ※ 集合の包含関係(部分集合)の記号「⊂」に線がついた「―――⊂」は「⊂」と同じ意味。 例えば…

収束から始める位相入門

位相の初学者向けの説明を収束中心に行っていくとどうなるかを考える。森毅『位相のこころ』冒頭に収録されている解説的な文章「位相概念」は、「極限」「収束概念」から話が始まっている。この行き方について梅田亨『森毅の主題による変奏曲』は ここは、初…

楕円モジュラー関数 J(τ)とλ(τ)

魔王 ……… 私の妻を紹介しよう。あらゆる楕円関数とトーラスを闇から支配する楕円モジュラー関数J(τ)だ。 ……… 私λ(τ)と、私の妻とは、という関係にある……… (難波誠『複素関数 三幕劇』) 『複素関数 三幕劇』は、大学の教科書を除けばおそらく最初かその次くら…

ガウスの種の理論

「群の表現論の初期の歴史について」を書くつもりが、出だしの部分が肥大化した。 問題の背景 2次形式の指標 指標が定義できることの証明 2次形式の同値類 類に対する指標 種 種の性質 2次形式の合成 種の性質の証明 2次形式がどの数を表せるかの判定 参考文…

階乗からガンマ関数

階乗の補間 階乗n!をうまく補間して自然数以外でも定義された関数 f(x)を作りたいとする。 ただし階乗では n!=(n-1)! が成り立っているので、それに合わせて自然数以外のxについても f(x)= x・f(x-1) が成り立つようにする。

メモ: 確率変数とは

確率変数とは何かについてのメモ 変数としての確率変数 「確率変数の和」をどう定義するか? 関数としての確率変数 関数としての確率変数と変数としての確率変数

ガウスの補題についてのメモ(2): 4次剰余の場合

補題の比較 平方剰余の場合 ガウスの補題: はで割り切れない数とし、はルジャンドル記号とする。 を素数で割った余りのうちより大きいものの個数を個とすると となる。 4次剰余の場合

ガウスの補題についてのメモ(1): 補題の証明

平方剰余についてのガウスの補題は次のようなもの。 はで割り切れない数とし、はルジャンドル記号とする。 を素数で割った余りのうちより大きいものの個数を個とすると これをどうやって証明するか以前に、どうして唐突に「より大きいものの個数」なんてもの…

素イデアル分解が存在して一意性が成り立つための条件

素数と素イデアル 素イデアル分解の存在 素イデアル分解の一意性 デデキント環

類体論についてのメモ

ガロア拡大 類体の定義 類体論の主な定理 エルブランの補題の使われるところ 文献 補足: 合同イデアル群についての説明

エルブラン商とエルブランの補題についてのメモ

エルブランというと、述語論理に出てくる「エルブランの定理」や「エルブラン領域」などがまず思い浮かぶけれど、整数論についての貢献もある。 逆にエルブランを整数論の人と認識していて、論理学の業績があることを知らないという人もいるみたいだけど。

メモ: ヘンゼルの補題

ニュートン法との類似 完備化とp進数体 因数分解形のヘンゼルの補題

メモ: 積分と微分形式

「メモ:群のコホモロジー」の5-2.単体的複体のコホモロジーに これを 「内部に穴のない2次元領域(=単連結領域)の境界となる閉曲線に対してはとなる」 と言い換えると、コーシーの積分定理との類似や積分(微分形式)との関連が見え、それを追求していくとド・…

メモ: 群のコホモロジー

メモ: ヒルベルトの定理90の続き 数式の一部が表示されないときがある?ので分割した

メモ: ヒルベルトの定理90

クンマー拡大 ヒルベルトの定理90 群のコホモロジーの一歩手前 群のコホモロジー その1

圏論入門としてのホモロジー

圏論への入門の仕方 ホモロジー コホモロジー 関数のつながりにくさと(コ)ホモロジー 完全系列と圏論的視点

ドラクエと類体論

ドラクエ世界の形 パラレルワールドと被覆 被覆変換と被覆空間の住人たち 被覆のガロア対応 体のガロア理論 普遍被覆と基本群 文献 ヒルベルトの類体論

素因数分解の一意性とイデアルについて

代数的整数論ノート 素因数分解の一意性の喪失と回復 補足1: イデアルの導入 補足2: 素イデアル分解の一意性の証明

素因数分解アルゴリズム(特にSQUFOF)のこと

主要な素因数分解アルゴリズム SQUFOFについて

素因数分解プログラムについてのメモ

http://blog.practical-scheme.net/shiro/20130216a-factorizeを読んで疑問に思ったので調べた。

ABC予想についてのメモ

ここでの議論の流れは歴史的な経緯や実際に登場した順番とは全く関係ない。 ダーモン・グランヴィルの定理を前振りにしたABC予想の説明。