前に書いた「収束から始める位相入門」では、収束性をもとにして、位相概念「開集合」「閉集合」「開核」「閉包」「近傍」を説明した。
この流れでいくと「コンパクト」についても、点列コンパクトつまり
Xは点列コンパクト ≡ Xの点列は、収束する部分列を必ず持つ。
から説明したくなる。
けれど、コンパクト性
Xはコンパクト ≡ Xのどの開被覆についても、そこから有限個による被覆を必ず取れる。
と点列コンパクト性は、一般的には一致しない。
「フィルター」を導入すれば点列コンパクトとコンパクトの関係は見やすくなるけれど、今度は「フィルター」の導入コストがかかる。