「ガロア理論についてのメモ 補遺: 補題の証明」で、補題1(デデキントの補題)と補題2(アルティンの補題)を証明したので、この文章では基本定理の証明をおこなう。
2011-08-02:「ガロア理論についてのメモ」に出てきた二つの補題の証明を書いておく。ただし、前提となる定義などの説明はおおむね省いた。 (あと、補遺2: 基本定理の証明の前置きでもある)
(2011-07-21:「5次以上の方程式が代数的に解けないことについて」に多少関係する内容) ガロア理論を理解しようとすると、ガロア理論そのものよりもガロア理論の前提になる部分の理解が大変だったりする。群・体・同型写像・多項式などについて(ガロア理論の…
まずは「5次以上」ではなく「2次以上」の話から始める。 なぜ2次以上の方程式は四則演算だけで解けないのか もちろん2次方程式の解の公式を知っていれば四則演算だけで解けないことは判るのだけど、ここでは「解と係数の関係」に注目する。
タイトル通り、ガウスの数論を詳しく紹介している。説明自体は非常に明解で、ガウスの思索が相互法則の周りを常に巡っていることも分かる。にもかかわらず、ガウスはどうしてこんなことをやったんだろうという不可解な気分がずっと消えなかった。何か孤高と…
ウェーブレットという言葉ぐらいしか知らなかったので多少調べてメモしておく。
ファイルやディレクトリ操作がからむテストでは、必要なファイルやディレクトリはなるべくテストのときに作成する。環境に影響を与えないようする(すでに存在しているファイルの変更や消去を避ける手立て。作ったファイルの後片付け)。あらかじめ用意したフ…
プログラムを書くときにはテストを必ず書こうと思ってから、なかば予想したとおりではあるけどプログラムを全く書かなくなった(テストを書く方法として次のような話を見たことがある。printデバッグを一切しない。実行結果をprintで表示することによる動作確…
Willst du ins Unendliche schreiten, Geh nur im Endlichen nach allen Seiten. — Johann Wolfgang von Goethe数学的帰納法というと、「ドミノがどこまででも倒れていく」とか「ハシゴをどこまででも登っていける」といった上向きのイメージはよく説明され…
人間の心を実現する人工知能は作れないとか人間は機械ではないことが不完全性定理から導かれるという主張(とそれに対する否定・批判)がしばしば行われてきた。議論の根本の部分は単純なので、そのあたりについてのメモを書いておく。特に目新しい議論や主張…
ずっと何もやらずに過ごしていて変化を起こす意欲も気力も何もないまま無理やり作成した。
持続的接続を扱うと面倒になるという話の続き。
xUnitとその類似 多くの場合、次のような仕組み・機能を持っている。
プログラムのテストについて書かれている本(でタイトルには「テスト」と入っていないもの)5冊
何となくの知識しか持っていないHTTPの動作を理解するために、Gaucheのrfc.httpモジュールを使わずHTTPクライアント用の低レベルライブラリを書いてみることにした。rfc.httpモジュールを使わないのは持続的接続(Keep Alive)の動作を知りたいからという理由…
ε-δ論法の成立をめぐる歴史を考察した本。ε-δ論法の歴史についてしばしば語られる見解は首尾一貫していないように見えるけれど実際のところはどうだったのかというのが、この本の出発点のひとつ。 例えば、次のどちらの主張もおそらくよく聞く話だと思う。
2000年版(ベストSF1999)から2010年版(ベストSF2009)までで得票のあったライトノベルをリストアップしてみた。
gauche.vportで提供される仮想ポートを使うと、ポートのように振る舞うオブジェクト(=ポート)を自分でカスタマイズして作ることができる。仮想ポートの使用例として、HTTPのレスポンスで送られてくるメッセージ本体を仮想ポートを使って読み込んでみる。
Gaucheでクライアント側でのクッキー処理のプログラムを書こうとしたら、 クッキーの知識を全然もっていないことに気づいたのでメモ。
「ヒロインオムニバスアニメとセラフィムコール」に触発されて、90年代の作品についててきとうに書くことにする。『セラフィムコール』はあまり関係ない。
『量子回廊』に収録されている田中哲也の短編「夜なのに」を読んだとき、まっさきに『セラフィムコール』第4話「飛翔する天使」のことが思い浮かんだ ということは別にない。どちらも説明無しに時系列が次々にあちこちに移っていくという叙述をとった話なの…
Python、Haskell、YAMLのように行頭の字下げが文法構造に影響を与えるような構文を、字下げ依存構文(indentation-sensitive syntax)と呼ぶことにする。 Peter J. Landin「The Next 700 Programming Languages」(pdf)では、字下げ依存構文のための規則をオフ…
ベートーヴェン以降、典型的な交響曲というのは4つの楽章からなり、急→緩→スケルツォ→結のように構成されている。もちろんあくまで典型的というだけで、この形から外れる交響曲もたくさんある。 一般に保守的だとされているらしいブラームスも、交響曲第1番…
小説を読んでからずっとあとになって、本を読み返したり人の解説や感想を読んで、全く読み違えていたことに気づくことが多い。たとえば『瓶詰地獄』について 《そのことを最初に指摘》と書いてあるのに、びっくりした。『瓶詰地獄』には、読んだ者の十人が十…
時代や地域が偏りすぎているけれど。 川北稔『砂糖の世界史』(岩波ジュニア新書) 菊池良生『神聖ローマ帝国』(講談社現代新書) 藤沢道郎『物語イタリアの歴史』(中公新書) 岡田暁生『西洋音楽史』(中公新書) 朝永振一郎『物理学とは何だろうか』(岩波新書)
たぶんよく知られていることだけど、恩田陸『三月は深き紅の淵を』の4章は単行本になったときにかなり書き直されている。すでに捨てたと思っていたその4章の雑誌掲載時の切り抜きが出てきたので、大雑把に比較してみる。 4章の基本的な枠組み自体は雑誌でも…
動画(スライドショー)を作成したこと、Ubuntuで使える動画ソフトのこと。
複式簿記とは、というか「複式簿記」という記入システムについて。 ヨーロッパで複式簿記が使われだしたのが13、14世紀のイタリアで、10進数表記や筆算がヨーロッパで普及し始めた時期・場所とだいたい一致するけど何か関連があるのか、というのが元々の興味…
リスト フィリップ・ワドラー(Philip Wadler)は 「How to replace failure by a list of successes: a method for exception handling, backtracking, and pattern matching in lazy functional languages」(1985)で、失敗やバックトラックの可能性がある場…
「プログラミング言語の基礎知識」のメモ (イントロ部分は省略) 原理的には、プログラミング言語には、チューリングマシンと同等の計算記述能力(+外部リソースを扱う機能)があれば良い。しかし、複雑なプログラムを書くのは簡単な作業ではない。 ではプログ…